確定申告の時期が近づいてくると、「今年もまたあの手間が…」と思っていませんか?毎年やってくる申告の作業、少しでも楽にしたいですよね。そこで今回は、確定申告をスムーズに進めるための「会計ソフト」についてお話しします。
今や多くの会計ソフトが登場しており、その中でも「クラウド会計ソフト」と「インストール型会計ソフト」は大きな選択肢です。それぞれの特徴やメリット・デメリット、個人事業主視点で実例を交えながら、どちらが確定申告の強い味方になるのかを比較してみたいと思います!
クラウド会計ソフトとは?
まず、クラウド会計ソフトについて簡単に説明しましょう。クラウド会計ソフトは、インターネットを通じて利用できる会計ソフトのことです。代表的なサービスには、freeeやマネーフォワード クラウド会計、弥生会計オンラインなどがあります。
このタイプのソフトは、パソコンやスマートフォンなどからインターネット経由でアクセスして利用できるため、オフィスに限らず外出先や移動中でも作業が可能です。データはすべてクラウド上に保存されるため、複数の端末でのアクセスも可能です。
インストール型会計ソフトとは?
一方、インストール型会計ソフトは、パソコンにソフトウェアをダウンロード・インストールして使用するタイプの会計ソフトです。代表的な製品には、弥生会計や会計王などがあります。
このタイプは、インターネット接続なしでオフラインでも使えるという利点があり、データもローカル(パソコンのハードディスク)に保存されるため、通信環境を気にせず使用可能です。
クラウド会計とインストール型会計ソフトの比較ポイント
それぞれの特徴がわかったところで、次に具体的な比較ポイントを見ていきましょう。クラウド会計ソフトとインストール型会計ソフトのどちらが自分に合っているか、以下の5つの観点から検討してみてください。
1. 使いやすさ
- クラウド会計ソフト:クラウド会計ソフトはインターネット上で操作するため、パソコンやスマートフォン、タブレットでも利用可能です。特に、freeeやマネーフォワードは直感的なインターフェースで初心者にも使いやすい設計です。また、銀行口座やクレジットカードと連携して自動で取引を取り込めるため、記帳の手間がかなり省けます。
- インストール型会計ソフト:インストール型の会計ソフトも初心者向けに操作が簡単なものが多いですが、どちらかというとクラウド型ほど自動化機能が充実していない場合が多いです。また、アップデートは手動で行うことが多いため、最新の税制改正などに対応するために自分でメンテナンスが必要なこともあります。
個人事業主のAさん(デザイン業)は、日々の経費を記帳する作業が苦手で、マネーフォワードクラウド会計を利用してからは銀行やクレジットカードの明細を自動で取り込める便利さに感動!「これまで手作業でやっていた記帳が自動で取り込まれて、確定申告の準備もほぼ完了しているようなもの」と喜んでいます。
2. コスト面
- クラウド会計ソフト:クラウド会計ソフトは基本的に月額制で、freeeやマネーフォワードでは年間費用として10,000円~30,000円程度かかるプランが多いです。月額課金が続くため、長期的には費用がかかる点がデメリットといえます。
- インストール型会計ソフト:インストール型は一度購入すれば、そのバージョンはずっと使えるため、クラウド型と比較すると一見安上がりに見えます。ただし、税制改正などに合わせて新しいバージョンを購入し直す必要があるため、数年おきにアップデートするコストがかかる可能性もあります。
ある飲食業のBさんは、会計ソフトにコストをかけたくないため、インストール型の弥生会計を購入しました。「毎年の月額課金がないので、最初にまとまった費用を出してしまえば、数年間使えるのが安心」とのこと。
3. セキュリティとデータ管理
- クラウド会計ソフト:クラウド会計ソフトはデータがクラウド上に保存され、厳重なセキュリティ管理がされています。万が一パソコンが壊れても、データはクラウド上にあるため、他の端末からすぐに復旧が可能です。ただし、インターネット接続が必要なため、外部ネットワークに不安を感じる方もいるかもしれません。
- インストール型会計ソフト:インストール型では、データがすべてローカルに保存されるため、セキュリティリスクは少ないですが、パソコンの故障やデータのバックアップを自分で行う必要があります。データが消えてしまった場合のリスクが高くなるため、外付けハードディスクやUSBメモリでのバックアップが欠かせません。
リフォーム業のCさんは、「災害対策やパソコンの故障に備えて、データはクラウドに保存したい」と考え、クラウド会計のマネーフォワードを選びました。いつでもどこでもアクセスできる安心感が気に入っているそうです。
4. サポートと更新
- クラウド会計ソフト:クラウド会計ソフトでは、サービス側で常にソフトが最新の状態に保たれます。税制改正や機能改善の対応もすぐに行われるため、利用者は常に最新の機能を使うことができます。また、メールやチャットでのサポートが充実しているのも特徴です。
- インストール型会計ソフト:インストール型の場合、税制改正や機能追加が行われると新バージョンが提供されますが、それを自分で購入してインストールし直さなければなりません。サポートはメーカーによって異なりますが、サポート窓口が営業時間内のみ対応という場合も多く、クラウド型に比べて少し不便に感じることもあります。
美容業のDさんは、税制改正などに疎いため「常に最新の状態を保ってくれるのが助かる」と、freeeのクラウド会計ソフトを愛用しています。いざというときにチャットサポートで相談できる点も安心材料だそうです。
5. 外出先や複数端末での利用
- クラウド会計ソフト:スマートフォンやタブレット、パソコンからもアクセスできるため、出先やカフェなどで作業をしたい方には便利です。また、複数の端末からアクセスできるので、例えば出先で領収書を撮影し、自動的に記帳できる機能も重宝されます。
- インストール型会計ソフト:インストール型は基本的に利用するパソコンに依存するため、他のデバイスや場所で作業することは難しいです。ただ、USBメモリにデータを保存して持ち運ぶことは可能ですが、使い勝手はクラウド型に劣る点があります。
建築業のEさんは、外出先で急に帳簿を確認する必要が多いため、クラウド会計のスマホアプリで経費の入力をしています。「急な確認や領収書の処理も出先で完結できるのが便利」と話しています。
結論:どっちが強い味方になる?
クラウド会計ソフトとインストール型会計ソフト、それぞれに良い点・悪い点があります。自分の事業スタイルや必要な機能に応じて選ぶのがベストです。
- クラウド会計ソフトが向いている人:外出先での作業が多い、手軽に記帳をしたい、常に最新の機能を使いたい方にはクラウド会計ソフトがおすすめです。
- インストール型会計ソフトが向いている人:コストを抑えたい、オフラインで使いたい、自分でデータを管理したい方にはインストール型が向いています。
確定申告は毎年のことですので、効率化できる会計ソフトを上手に選んで、少しでもスムーズに進められるといいですね!
どちらが自分の事業に合っているか、じっくり検討してみてくださいね!
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