分かっているようでフンワリしている「マネーフォワードクラウド」。本記事ではマネーフォワードクラウドに登録すると利用できるサービスを解説します。
なお、マネーフォワードクラウドは法人向けのサービスですので、個人事業主はマネーフォワードクラウド確定申告をご検討ください!
マネーフォワードクラウドは、複数サービスをパッケージ

マネーフォワード クラウドは、会計ソフトや請求書作成ソフトなど、複数のサービスをひとつのパッケージとして提供しています。この「セット提供」が、マネーフォワード クラウドの大きな特徴です!
イメージとしては、Microsoft Officeを思い浮かべてみてください。Word、Excel、Accessなどがひとつにまとまっているのと同じように、マネーフォワード クラウドも、会計業務に関わるさまざまなサービスをひとつにまとめたプラットフォームなんです。
では、この便利な「マネーフォワード クラウド」には、どんなサービスが含まれているのでしょうか?次で詳しく見ていきましょう!
マネーフォワードクラウドに登録すると利用できるサービスは?

今後はマネーフォワード クラウド人事管理も追加予定だそうです。
では、サービスを1つづつ見ていきましょう!
マネーフォワード クラウド会計

「マネーフォワードクラウド会計」は、経理+会計のソフトです。
ちなみに、経理と会計の違いは次のように考えてください。
経理とは?
経理は、日々の「お金の記録や管理」を行う仕事です。会社のお金の流れを正確に記録し、整理整頓するのが役目です。
具体的には…
- お金の出入りを記録(例:売上、支払い、給与)
- 領収書や請求書の管理
- 資料を整理して税理士や会計担当に渡す
経理は、毎日の地道な作業で会社のお金をしっかり管理するポジションです。
会計とは?
会計は、経理で整理したデータをもとに、「お金の状況」をまとめたり、分析したりする仕事です。最終的に、経営者や税務署に必要な情報を提供します。
具体的には…
- 損益計算書や貸借対照表などの作成
- 税金の計算や申告の準備
- 会社の収支や利益を分析し、経営戦略をサポート
会計は、経理のデータを活用して、会社全体のお金の動きを「見える化」する役割です。
「マネーフォワードクラウド会計」はこの経理と会計の作業を同じソフトで完結できます。
マネーフォワード クラウド請求書

マネーフォワードクラウド請求書は、見積書・納品書・請求書をテンプレートで簡単作成できるサービスです。
取引先情報や品目名などが事前登録できるので、請求書・見積書・納品書・領収書を作成する際の入力ミスを未然に防いだり、毎月自動作成機能を利用すれば、請求書を定期的に自動で作成できるので、作成し忘れを防いだりできます。
もちろん、インボイス制度の要件を満たした請求書を作成できますし、請求書の郵送が必要な場合は郵送やメール送付をワンクリックで完了する機能も付いています。
マネーフォワードクラウド会計と連携しているので、マネーフォワードクラウド請求書で請求したデータは自動でマネーフォワードクラウド会計へ反映されますので、入力の手間を削減し転記ミスも防げます。
マネーフォワード クラウド経費

マネーフォワードクラウド経費は、経費精算サービスです。
経費の申請から承認、振り込みまで管理でき、経費処理にかかる手間を大幅に減らす事ができます。
主な特徴として次があげられます。
オートメーションでラクラク管理
- 2,500以上のサービスと連携して、経費明細データを自動取得!
(例:クレジットカードや電子マネーの利用データが自動で取り込まれる) - OCR入力やオペレーター入力で、紙の領収書も簡単にデータ化。手入力の手間が省けます!
ペーパーレスで簡単申請・承認
- スマホアプリを使えば、どこからでも経費申請や承認が可能。外出先でもスピーディーに処理できます。
- チャット機能で、申請者とのやり取りもスムーズ!「この領収書で大丈夫?」といった確認がその場で解決します。
●キャッシュレス対応で立替不要に
- 経費の振込データを自動作成し、インターネットバンキングとも連携!
● 法令対応で安心
- 電子帳簿保存法のスキャナ保存要件や電子取引要件に対応しているので、デジタル保存が可能。
- インボイス制度対応で、適格請求書発行事業者登録番号の自動照合もできるから安心です。
マネーフォワード クラウド債務支払

「債務支払」あまり聞きなれない言葉ですよね。
債務支払とは、簡単に言うと、企業や個人が他者(取引先や金融機関など)から借りているお金や購入した商品の代金、サービスの料金などを支払う行為を指します。特に、ビジネスの文脈では、企業が取引先や債権者に対して行う支払いを「債務支払い」と呼びます。個人事業主や法人がお金を支払う事は、おおむね債務支払と呼んで良いですね。
債務支払の種類
債務支払と呼ばれるものには、次のようなものがあります。
- 営業債務(買掛金)
- 商品やサービスを取引先から購入し、その代金を後で支払う場合に発生する債務。
- 例: 仕入先への支払い。
- 金融債務(借入金)
- 銀行や他の金融機関から借り入れたお金を返済する場合。
- 例: ローンの返済やリース料の支払い。
- その他の債務
- 従業員の給与や賞与の支払い。
- 税金や保険料の支払い。
そして、この債務支払には大きく次の課題があります。
債務支払いの課題
- 支払い漏れや遅延のリスク。
- 煩雑な支払いスケジュール管理。
- 大量の請求書や取引データの処理。
マネーフォワードクラウド債務支払いは、このような債務支払いの課題に対応するツールです。
マネーフォワードクラウド債務支払でできる事
- 債務管理の一元化
- 取引先ごとの支払い予定や未払金を一目で把握できます。
- 資金繰り計画を立てるのに役立ちます。
- 請求書のデジタル管理
- 紙の請求書やPDFファイルを取り込むことで、デジタルデータ化します。
- AIが請求書の内容を自動的に読み取り、債務データを作成します。
- 支払承認フローの効率化
- 支払いの承認プロセスをシステム化し、担当者・承認者間のやり取りをスムーズにします。
- 誰がいつ承認したかの記録も保存されます。
- 銀行振込の自動化
- 複数の銀行口座を一元管理し、支払い処理を効率化。
- 振込データを簡単に作成し、インターネットバンキングに連携可能。
- 帳簿との連携
- マネーフォワードの他のクラウド会計サービスと連携して、支払情報を自動で会計データに反映します。
- 手動入力の手間を削減。
主に、支払い先が大量にあったり、稟議書と支払いを紐づける必要があるような大企業や売上が多い法人に役立つサービスです。
マネーフォワード クラウド勤怠

マネーフォワード クラウド勤怠は、勤怠管理システムです。このツールは、従業員の勤怠(出勤・退勤、休暇、残業など)の記録や管理を効率化するために設計されています。従来の紙やエクセルでの管理に比べて、業務負担を軽減し、労務管理をより正確に行えるのが特徴です。
マネーフォワード クラウド勤怠 主な機能
- 勤怠データの収集・管理
- 出退勤や休暇申請など、従業員の勤怠情報を簡単にデジタル記録。
- スマートフォン、PC、タブレットから利用可能。
- 打刻機能
- 多様な打刻方法に対応(ICカード、スマホアプリ、PCログイン時の自動記録など)。
- GPS機能で位置情報も記録可能。
- 休暇・申請管理
- 有給休暇や特別休暇の申請・承認フローをオンラインで実現。
- 残りの有給日数をリアルタイムで確認可能。
- 労働時間管理
- 労働基準法に準拠した時間管理をサポート。
- 残業時間や休憩時間をリアルタイムで把握。
- 給与計算との連携
- マネーフォワード クラウド給与などと連携して、勤怠データを自動で給与計算に反映。
- 手入力の手間を削減し、ミスを防止。
- レポート機能
- 勤怠データを分析し、月次報告書や従業員別の労働時間レポートを自動生成。
マネーフォワード クラウド給与

マネーフォワード クラウド給与は、給与計算ソフトです。企業が従業員の給与計算を効率化し、正確かつ迅速に処理できるように設計されています。従業員の情報や勤怠データを一元管理し、給与計算から明細発行、年末調整まで幅広くサポートしています。
マネーフォワード クラウド給与の主な機能は次のようなものがあります。
マネーフォワード クラウド給与 主な機能
給与計算
- 従業員の勤怠データや社会保険料、税金を基に給与を自動計算。
- 法改正や税率変更にも自動対応。
勤怠・人事システムとの連携
- 「マネーフォワード クラウド勤怠」などと連携し、勤怠データを直接取り込み可能。
- 他社の勤怠管理ツールとも連携可能。
給与明細のデジタル化
- 給与明細や賞与明細をオンラインで発行。
- 従業員がスマホやPCからいつでも明細を確認可能。
社会保険・税金対応
- 健康保険や厚生年金、雇用保険、源泉所得税などを自動計算。
- 電子申請対応で、役所への手続きを効率化。
年末調整
- 従業員の情報を基に年末調整をサポート。
- 必要な控除計算や書類作成も自動化。
法令遵守
- 最新の法令や税率変更に対応しているため、安心して利用可能。
レポート作成
- 支払総額や税金の内訳などのレポートを自動作成。
- 経営分析や税務監査にも役立つ。
マネーフォワード クラウド社会保険

マネーフォワード クラウド社会保険は社会保険手続き業務を効率化するサービスです。
企業の人事や労務担当者が煩雑な社会保険の手続きをスムーズに進められるように設計されています。健康保険や厚生年金、労働保険に関連する申請や届出を、オンラインで簡単に管理・提出できる点が特徴です。
主な機能として次のようなものがあります。
マネーフォワード クラウド社会保険 主な機能
社会保険手続きの効率化
- 入社時や退職時に必要な社会保険や雇用保険の手続き書類を自動作成。
- 各種変更手続き(住所変更、扶養変更など)も簡単に対応。
電子申請対応
- e-Gov(電子政府)と連携し、書類をオンラインで提出可能。
- 役所への郵送や持参が不要で時間を短縮。
従業員情報の一元管理
- 従業員の基本情報や保険加入状況をデータベースで一括管理。
- 他のマネーフォワード製品(クラウド給与、クラウド勤怠)と連携して、手入力の手間を削減。
保険料の計算
- 社会保険料や労働保険料を自動計算。
- 最新の法令や料率にも対応。
年次更新業務のサポート
- 労働保険の年度更新や算定基礎届の作成をサポート。
- 必要な書類を簡単に作成し、提出準備を効率化。
通知機能
- 提出期限や手続きが必要なタイミングを通知してくれる機能。
- 手続き漏れを防止。
マネーフォワード クラウド年末調整

マネーフォワード クラウド年末調整は、年末調整業務を効率化するためのツールです。企業の人事・労務担当者が、煩雑な年末調整手続きをスムーズかつ正確に行えるように設計されています。従業員の入力支援や法令改正への対応機能が搭載されており、企業規模を問わず活用されています。
主な機能は次のようなものがあります。
主な機能
- 従業員情報のデジタル収集
- 従業員が必要情報をオンラインで入力可能。
- 控除申請書や扶養控除書類を紙ではなくデジタルで完結。
- 控除額の自動計算
- 生命保険料控除、住宅ローン控除、配偶者控除などを自動で計算。
- 法令改正にも対応し、正確な控除計算が可能。
- 書類の自動作成
- 税務署に提出する「給与所得の源泉徴収票」や「法定調書」などを自動生成。
- 必要な書類を簡単に準備。
- 電子申請対応
- e-Tax(国税電子申告・納税システム)に対応。
- 書類のオンライン提出が可能。
- 他システムとの連携
- マネーフォワード クラウド給与やクラウド社会保険と連携し、入力データを共有。
- 他社の給与計算ソフトとも連携可能。
- ステータス管理
- 従業員ごとの入力・申請状況をリアルタイムで確認。
- 未完了者へのリマインド機能も搭載。
マネーフォワード クラウドマイナンバー

マネーフォワード クラウドマイナンバーは、マイナンバー管理ツールです。
企業が従業員や取引先のマイナンバーを安全かつ効率的に収集、管理、利用、廃棄できるように設計されています。法律で定められた適切な管理を行うための機能が充実しており、個人情報保護を重視しています。
マネーフォワード クラウドマイナンバー 主な機能
- マイナンバーの収集
- 従業員や取引先が安全にマイナンバーを提出できるオンライン機能を提供。
- 専用のポータルで本人確認と提出が可能。
- マイナンバーの安全な保管
- 厳重なセキュリティ対策により、収集したマイナンバーをクラウド上で安全に保管。
- 暗号化やアクセス制限を実施。
- 利用管理
- 給与計算や法定調書作成時など、マイナンバーを必要な業務にのみ利用可能。
- 利用履歴を記録し、監査対応をサポート。
- 廃棄管理
- 保管期間が終了したマイナンバーを適切に削除。
- 法律に基づいたデータの廃棄をサポート。
- 通知機能
- 提出や更新が必要な場合に通知を送る機能。
- 提出漏れや期限切れを防止。
- 他クラウド製品との連携
- 「マネーフォワード クラウド給与」や「マネーフォワード クラウド年末調整」と連携してマイナンバーを活用。
マネーフォワード クラウドBox

マネーフォワード クラウドBoxは、クラウド型のストレージサービスで、電子帳簿保存法に対応した証憑データの管理を目的としています。
わかるようでわからない「証憑データ」。具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
証憑データの具体例
- 取引関連
- 領収書
- 請求書
- 納品書
- 見積書(取引の意図や背景を証明)
- 支払い関連
- 銀行振込明細
- クレジットカード明細
- 小口現金の支払い記録
- 税務関連
- 消費税の申告に必要な書類
- 減価償却資産の購入証明書
- 契約関連
- 契約書
- 覚書
では、これらの証憑データは、マネーフォワード クラウドBoxのようなストレージサービスを利用してまで管理する必要があるのでしょうか?
証憑データの重要性
- 税務監査への対応
- 税務署から調査が入った場合、正しい税務申告を行ったことを証明するための根拠資料となります。
- 取引の信頼性確保
- 取引先や第三者との間で取引内容に争いが起きた場合、証拠として提示できます。
- 会計基準への準拠
- 会計処理の裏付けとして必須。特に、企業会計原則に従うために必要です。
特に、近年の電子帳簿保存法でこれまで紙で保存していた証憑をデジタルデータとして保存することが認められています。ただし、以下の要件を満たす必要があります:
- タイムスタンプを付与すること。
- データの改ざんを防止するための仕組みを整備すること。
- 必要な時に速やかに検索・閲覧できること。
マネーフォワード クラウドBoxを利用することで、電子帳簿保存法の要件を簡単に満たすことが可能になります。
マネーフォワード クラウド契約

マネーフォワード クラウド契約は、契約業務の効率化を目的とした電子契約サービスです。このサービスは、契約書の作成から申請・承認、締結、保存、管理まで、契約業務全般をクラウド上で完結できるツールを提供しています。電子契約と紙の契約書の両方を一元管理できるのが特徴です。
主な機能
- 契約書の作成とテンプレート管理
頻繁に使用する契約書フォーマットをテンプレートとして保存し、迅速な作成が可能。 - ワークフローと承認管理
社内の承認プロセスをシステム化し、複数のワークフローを柔軟に設定可能。 - 電子契約の締結
電子署名やタイムスタンプの付与により、契約の締結プロセスを簡略化。複数の契約を一括送信・締結する機能も搭載。 - 契約書の保存と検索
過去の契約書や審査履歴をクラウド上で管理し、迅速に検索・参照が可能。 - 多者間契約
複数の関係者(例: 会社、取引先、保証人など)を含む契約も対応。 - 他のマネーフォワード製品との連携
「クラウド会計」や「クラウド請求書」などと統合してバックオフィス業務全体を効率化。
マネーフォワードクラウド内の一つのソフトだけ使いたい場合は?
マネーフォワードクラウドは、様々なソフトがセットされているサービスです。言い換えると、一つだけ使いたいサービスがある時でも、他のソフトもついてきます。
「その分値段が高くなっているのでは?」と思われがちですが、実はそんな事もなく、他社の単一のサービスよりも安くて使い勝手が良い事の方が多いのです。
マネーフォワードクラウドの中のソフトは、現在は使わなくても、事業が拡大していくにつれて、確実に必要になってくるソフトばかりです。実際に「今は要らないな」とおもっていても、使ってみると非常に便利なソフトばかりだったりします。
また、マネーフォワードクラウド内のソフト以外ともシステム連携できるものばかりですので、ぜったいにマネーフォワードクラウドで全ての機能を揃える必要もありません。
例えば、弥生会計をつかっているけど、勤怠はマネーフォワードにしよう!そして連携させよう!なんてことも可能です。
実際にどんなソフトなのかは試してもらうのが一番です。ぜひ無料トライアルを試してみてください。なお、無料トライアルにはクレジットカードは不要ですので、思い立ったらすぐに登録できます。
クラウド会計サービスは、使ってみないと合う合わないがありますので、ぜひ無料トライアルでご自身が使いやすいかどうかを考えてみてくださいね!⇒無料トライアルはこちら
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